〜理容室・美容室(美容院)経営の法律知識〜

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理容室・美容室(美容院)の開業・経営に必要な行政手続や法律知識について、さまざまな情報を提供しています。理美容室経営者の方や将来独立開業予定の理容師・美容師の方、理美容業界関係者の方は、ぜひお読みください!
5-12.個人情報の取扱につき店頭やウェブサイトに掲載すべき事項
 実は今回のテーマは、個人情報取扱事業者が、まず最初に手を付けなければいけない事項です。5,000人を超える顧客名簿やカルテを持っている美容室等の経営者の方は、必ず読んでおいて下さい。

《顧客名簿やカルテなどの保有個人データに関する事項の周知》
 
 個人情報取扱事業者は、顧客名簿やカルテなどの「保有個人データ(5-3参照)」に関し、次の1.〜4.の事項を、「本人の知り得る状態(本人の求めに応じて遅滞なく回答する場合を含む。)」に置かなければならないとされています。
  1. 個人情報取扱事業者の氏名又は名称(社名・店名)
  2. すべての「保有個人データ」の利用目的(※一定の場合を除く)
  3. 「保有個人データ」の利用目的の通知、「保有個人データ」の開示に係る手数料の額(定めた場合に限る)、および「開示等の求め」の手続の内容
  4. 保有個人データの取扱いに関する苦情および問い合わせの申出先 (個人情報取扱事業者が認定個人情報保護団体に所属している場合は、その団体の名称及び苦情の解決の申出先)
 「本人が知りえる状態」とは、店頭の見やすい場所に継続的に掲示したり、ウェブ画面へ掲載したり、パンフレットを配布したり、本人の求めに応じて遅滞なく回答を行うことなど、本人が知ろうとすれば、知ることができる状態に置くことをいます。
 常にその時点での正確な内容を本人の知り得る状態に置かなければならず、事業の性質及び個人情報の取扱状況に応じて、合理的かつ適切な方法によらなければなりません。

 ○「本人の知り得る状態」に該当する事例
  • 問い合わせ窓口を設け、問い合わせがあれば、口頭又は文章で回答できるよう体制を構築しておくこと。
  • 店舗販売において、店舗にパンフレットを備え置くこと。
  • 電子商取引において、問い合わせ先のメールアドレスを明記すること。
 ちなみに、5-9.のところで登場した「本人が『容易に』知りえる状態」とは、微妙に異なります。 参考までにもう一度掲載します。

 ○:本人が『容易に』知り得る状態に該当する事例 (参考)
  • ウェブ画面中のトップページから1回程度の操作で到達できる場所への掲載等が継続的に行われていること。
  • 事務所の窓ロ等への掲示、備付け等が継続的に行われていること。
  • 広く頒布されている定期刊行物への定期的掲載を行っていること。
  • 電子商取引において、商品を紹介するウェブ画面にリンク先を継続的に掲示すること。
 普段から問い合わせ対応が多い事業者の場合には、ウェブ画面へ継続的に掲載する方法や、お店の見やすい場所へ継続的に掲示する方法を採用すれば、上記の両方の基準をクリアできます。そのため、実際にこの方法を採用している事業者は多いと思います。(銀行などでは、カウンターの下やウェブサイトに、だいたい掲載されています。)

 2.の(※一定の場合)とは、次のような場合です。(理美容室にはあまり関係ない事項ですので、軽く読み流してください。)
  1. 利用目的を本人に通知し又は公表することにより本人又は第三者の生命、身体、財産その他の権利利益を害するおそれかある場合
  2. 利用目的を本人に通知し又は公表することにより当該個人情報取扱事業者の権利又は利益が侵害されるおそれがある場合
  3. 国の機関等が法令の定める事務を実施する上で、民間企業等の協力を得る必要がある場合であり、協力する民間企業等が国の機関等から受け取った個人情報の利用目的を本人に通知し又は公表することにより、当該事務の遂行に支障を及ぼすおそれがある場合
 3.の「開示等の求め」とは、顧客名簿やカルテなどの保有個人データの利用目的の通知、開示、内容の訂正、追加又は削除、利用の停止又は消去、第三者への提供の停止の求めをいいます。その内容については、次節で詳しく触れていきます。