〜理容室・美容室(美容院)経営の法律知識〜

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6-6.最低資本金制度の廃止と確認会社の扱いについて
《1:最低資本金制度の廃止について》

 本節では最低資本金制度の廃止について、説明していきます。旧商法では、最低でも株式会社は資本金1000万円、有限会社は資本金300万円を準備しなければ、会社の設立はできませんでした。しかし、新しい会社法の施行によりこの制度は廃止となり、その結果、資本金1円でも、株式会社が設立できるようになりました。
 もっとも、純資産額が300万円以上ないと配当ができないので、株主や金融機関に対する信用という面では、できれば300万円程度の資本金は用意できるに越したことはないと思われます。

 余談ですが、もともとこの最低資本金制度というのは、主に製造業など、資本の金額がそのまま会社の規模や信用力をあらわしていた時代には、それなりに意味のある制度でした。しかし、現在のように、それこそ従業員1名、パソコン1台でも、インターネットを使用すれば世界中を相手にビジネスができる時代には、あまり意味を成さなくなったのですね。それで、新しい会社法の施行に伴って、廃止されることになったのです。

《2:確認会社はどうすればよいか》

 新しい会社法が施行される前にも、資本金1円で株式会社や有限会社を設立することは、特例として認められていました。いわゆる「確認株式会社」・「確認有限会社」です。ただ、この制度では、設立時に普通の株式会社に比べて経済産業省への確認手続などが必要であったり、会社設立後一定の期間内に最低資本金である1000万円を準備できなかった場合には有限会社や合名会社・合資会社に組織変更をするか、解散しなければならなかったりと、様々な規制がありました。

 会社法の施行前に、この特例を使って設立された会社は、会社法の施行により、最低資本金を確認株式会社なら1000万円、確認有限会社なら300万円確保する必要はなくなりました。しかし、だからといって放っておけばよいわけではなく、設立後5年以内に「確認会社解散事由の定めの廃止」のための定款変更や変更登記が必要となります。この手続を怠ると会社が解散等になってしまいますので、現在「確認株式会社」や「確認有限会社」の形態で、理容室や美容室を経営している方は、かならず当事務所かお近くの司法書士にご相談ください。

 なお、余談ですが、この「確認会社解散事由の定めの廃止」の登記申請を単独で行うと登録免許税が3万円かかりますが、例えば会社の商号や目的、公告方法の変更や、株券を発行しない旨の登記申請と同時に行った場合でも、登録免許税は全部で同じ3万円で済みます。したがって、解散となる時期までにこれらの変更登記をする予定があれば、そのついでに行うと節税になります。