メールマガジン 週刊「理容室・美容室の経営法務」 バックナンバー
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  週刊「理容室・美容室の経営法務」 第12号 2006年1月11日発行
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     <発行元:行政書士 森法務事務所 毎週水曜日発行>
  URL:http://www.ribiyou6pou.com/ MAIL:magazines@ribiyou6pou.com
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 ○今週の記事
  ・今週の話題:代金を踏み倒して逃げると何罪?(1)
  ・耳寄り情報:15ヶ月間で15kgのダイエット法(1)
  ・法律の知識:理美容室の設備と工作物責任(2)
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★☆今週の話題:代金を踏み倒して逃げると何罪?(1)☆★

 みなさま、新年あけましておめでとうございます! 行政書士の森です。
本年も、どうかよろしくお願いいたします。

 さて、今年最初の「今週の話題」です・・・前号で「今週の話題」は「タネ
あかし」をしたのでお休みしますと書いたのですが、話題を理美容業界に限定
せずに、社会一般のニュースに拡大して、もう少し続けることにします。

 なお、理美容関連のニュースについては、基本的には前号で紹介した方法に
よって、皆様自身で集めていただければよいかとは思うのですが、特に解説を
したほうが良いと私が判断したものについては、このメルマガでも取り上げて
いきたいと思います。

 昨年の年末、埼玉県のボーリング場で、約11時間にわたってボーリングを
48ゲームも行いながら、代金およそ2万5千円相当を支払わなかった60歳
の無職の男性が、『詐欺』の現行犯で逮捕されました。

 ところで、コンビニやドラッグストアなどで、代金を支払わずに商品を持ち
帰る、一般に「万引き」と呼ばれる行為は、刑法上『窃盗罪』にあたります。
 では、レストランなどの飲食店で、いわゆる「無銭飲食」をすると、何罪に
なるのでしょうか? この場合、最初からお金を支払う意思がないのに、食べ
物を注文したのであれば、その行為が「相手を騙して財産上の利益を受ける」
ことから、『窃盗罪』ではなく『詐欺罪』となります。
 つまり、コンビニでチョコレートをポケットに入れて、そのまま代金を支払
わずに逃げてしまうと『窃盗罪』となるのに対し、レストランでカレーライス
をお腹に入れて、そのまま代金を支払わずに逃げてしまうと『窃盗罪』ではな
く『詐欺罪』となるのですね。

 同様に、最初から代金を踏み倒すつもりでボーリングを行ったり、タクシー
に無賃乗車したり、電車などに乗る際に、いわゆる「キセル乗車」をしたりす
る行為も、『詐欺罪』となる可能性があります。
 この場合、確かに物理的には「何も盗っていない」わけですが、相手を欺い
て「財産上の利益=支払うべき代金を支払わなかったことによる利益」を得て
いるので、『詐欺罪』にあてはまるのですね。

 それでは、最初から代金を支払う意思がないのに、理容室・美容室で、カッ
トやパーマの施術を受けた人間が、そのまま逃げてしまった場合にはどうなる
でしょうか? (次号に続く)

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★☆耳寄り情報:15ヶ月間で15kgのダイエット法(1)☆★

 あるTV番組でも放送されていましたが、正月は1年でいちばん太りやすい
時期だそうです。ただでさえ、冬は脂肪を蓄えて乗り切ろうとする人間のから
だの仕組みから、他の季節に比べて太りやすい時期なのですが、これが正月と
なると、もちやおせち料理などのごちそうをたくさん食べ、さらに「寝正月」
で運動不足となるので太る人が多いそうです。

 特に、今年は雪の影響で、なるべく外を出歩かずに家の中(コタツの中?)
でゴロゴロしていた人も多いのではないでしょうか?
 えっ私はどうかって? やっぱりそれなりに「寝正月」でした(笑)もっと
も、雪かきをしていたり、子供のためにそり用の小さなゲレンデを作ったりし
ていたので、そこそこ運動もしていました。雪かきは結構重労働なのですね〜
おかげさまで、たくさん食べていたわりには、体重はほとんど増えませんでし
た。\(^_^)/

 ところで、一昨年の今頃、私の体重は約70kgありました。私の身長は約
165cmなので、ちょっと太り気味でした。学生時代は57〜58kgだっ
たのですが、その後社会に出てから運動量が減り(学生時代は運動部でした)
一方食事の量はそのままだったので、そのころから徐々に太り始め、結婚後は
さらに太り、30代になった頃には、ついに体重70kg、ウエスト80cm
の大台に乗ってしまったのです。

 まさに「中年太り」の典型でした。この時期には、久しぶりに会う人間のほ
とんど全員に「ちょっと太ったね」と言われていました。まあ、私は男ですの
で、それ自体はあまり気にしなかったのですが、それよりも、太ったことによ
る体調の変化、例えば風邪を引きやすくなったり、一度風邪を引くとなかなか
治らなかったり、冷え性がひどくなったり、といったことの方が問題でした。
 あとで知ったのですが、低血圧で冷え性の人間(漢方でいう『陰性体質』の
人間)が太ると、上記のような症状が出るそうです。 

 そこで、一昨年の1月、この体質を改善するために、ダイエットに着手しま
した。果たしてその成果は・・・1年後の正月には体重が58kgとなってい
ました。ちょうど1ヶ月に1kgずつのペースです。ここで標準体重になった
ため、ダイエットそのものは止めましたが、その後も体重は減り続け、さらに
3ヵ月後には55kgとなって、そこで落ち着きました。それから9ヶ月たっ
た現在でも、この体重を維持しています。ちなみにウエストは69cmです。

 では、どのようにしてダイエットを成功させたのか・・・何かあやしげな通
信販売の宣伝みたいになってきましたが(笑)、私は一応(?)法律家ですの
で、変なダイエット食品や運動器具などの商品をすすめることはありません、
その点ご安心を(笑)

 私がダイエットに使用したのは、たいていのスーパーで売っているものだけ
です、費用もそんなにはかかりません。また、ハードな運動も特にしませんで
した。(次号につづく)

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★☆法律の知識:理美容室の設備と工作物責任(2)☆★

 前回に引き続き、理容室・美容室の軒先が雪で崩れたり、強風で看板が落下
したりして、下にいたお客様や通行人にけがをさせてしまった場合のお店の責
任についてのお話です。ここで民法の717条を引用しておきます。

1.土地の工作物の設置又は保存に瑕疵(かし=欠陥のこと)があることに
  よって他人に損害を生じたときは、その工作物の『占有者』は、被害者
  に対してその損害を賠償する責任を負う。
  ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、
  『所有者』がその損害を賠償しなければならない。
2.前項の規定は、竹木の栽植又は支持に瑕疵がある場合について準用する。
3.前2項の場合において、損害の原因について他にその責任を負う者があ
  るときは、占有者又は所有者は、その者に対して求償権を行使すること
  ができる。

 1.で規定されているように、土地の工作物(建物に付着した看板や軒先な
ども含む)の設置または保存に欠陥があり、それによってお客様や通行人など
にけがをさせたり、またお客様の車に傷をつけてしまったなどの損害を生じさ
せてしまったような場合には、その看板や軒先の『占有者』が損害賠償の責任
を負います。ここでいう『占有者』とは、一般にそこで営業しているお店を指
すと考えてください。

 ただし、『お店』が損害の発生を防止するのに必要な注意をしていたときは
その建物の大家さんなどの『所有者』が、その損害を賠償しなければならない
とされています。もっとも、実際に損害が発生してしまっている以上、占有者
であるお店の側が、「損害の発生を防止するのに必要な注意はちゃんとしてい
たんだ」といくら主張しても、これはなかなか通りにくいでしょう。

 そして、3.で規定されているように、「損害の原因について他にその責任
を負う者があるとき」、例えば看板や軒先を実際に設置した施工業者などがあ
るときは、占有者又は所有者は、その者に対して求償権を行使することができ
るとされているため、お店としては被害者に損害賠償を支払った後、彼らに対
して「どうしてくれるんだ!」と責任をとらせることが出来るわけです。

 しかし、もしもこの段階で、看板や軒先を取り付けた施工業者がすでに倒産
していたような場合、または、倒産していないまでも、損害賠償を支払うだけ
の財産をもっていないような場合にはどうなるか?
 この場合、結局お店の側が被害者側に損害賠償を支払って、それでおしまい
なのです。結局、(保険会社は別にして)損害賠償は実質的にお店が全額負担
することになり、施工業者からはお金を得ることが出来なくなるのですね。

 ところで、大雪や台風で雪止めや看板が落下した場合、「不可抗力」を主張
して、損害賠償責任を逃れることは出来ないのでしょうか?
 これについては、過去の判例では、あまり認められていません。もっとも、
それまで誰も経験したことのないような、想定外の猛烈な台風や大雪などによ
り雪止めや看板が落下したような場合には、「不可抗力」が認められる可能性
はまったくないとはいえませんが。

 いずれにせよ、このような事態に陥らないためには、次のような対策が必要
となります。「転ばぬ先の杖」として、押さえて置いてください。

1.日頃から、お店の看板や軒先などがしっかり付いているか点検すること。
  特に、雪や台風のシーズン前には、念入りにみておくこと。
2.もしも、グラグラしていたり、錆で腐食が進んでいるような場合、早めに
  修理するなどの対策をすること。
3.お店が賃貸物件の場合、入居前に契約書の内容をよく読んで、こうした場
  合の修理代金の負担などを確認しておくこと。
4.お店が賃貸物件の場合で、看板や軒先が大家さん所有のものであるような
  場合には、不具合を発見したら、大家さんになるべく早く連絡し、修理を
  求めること。(その際、「修理を求めていたこと」を、何らかの形で記録
  に残しておくことが望ましい。)
5.保険に加入しておくこと。なお、契約条項の中に、上記のような事故でも
  補償が受けられるかどうかを、確認しておくこと。
6.新たに看板などを取り付ける場合には、信頼できる業者を選ぶこと。目先
  の安さにとらわれ、手抜き工事をするような業者と契約すると、事故が起
  きた場合に大変な負担となります

 今年は、大雪で雪かきをしても雪を捨てる場所に困るような状況の地域も多
いかとは思いますが、これも経営上の「危機管理」のひとつとして、ぜひ対策
をしておいてください。


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<ご注意>
 当メルマガの記事は、法律の専門家では無い方を対象に、なるべく解り易く
読んで頂けることを基本コンセプトにしております。したがって、内容の厳密
さという点では、多少いたらない点もございます。
 実際にこの記事に書かれているようなトラブルを抱えている方につきまして
は、当事務所もしくは他の法律専門家の方に、個別に相談されることをお勧め
いたします。

 ※当事務所ではすでに起きてしまった法的なトラブルに対する示談交渉、
  和解、訴訟代理等の業務は行っておりません。

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<編集後記>
 いまだ、正月ボケが抜けきらない状態ですが、今年最初のメルマガを配信さ
せていただきました。
 今年はトリノオリンピックやワールドカップなど、スポーツの話題も多そう
ですね。理美容界においても、アジア・ビューティエキスポが夏に東京で開催
されます。個人的には、今月中旬から司法書士研修が約2ヶ月にわたって行わ
れるため、これから忙しくなりそうです。 

 それでは、次号も、そして本年もよろしくお願いいたします。

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 ○発行元:行政書士 森法務事務所 毎週水曜日発行
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