メールマガジン 週刊「理容室・美容室の経営法務」 バックナンバー
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  週刊「理容室・美容室の経営法務」 第38号 2006年7月12日発行
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  <発行元:司法書士・行政書士 森法務事務所 毎週水曜日発行>
  URL:http://www.ribiyou6pou.com/ MAIL:magazine@ribiyou6pou.com
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 ○今週の記事
  ・理美容室経営者のためのSEO対策法(18)
  ・有限責任事業組合(LLP)とは? (1)
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★☆理美容室経営者のためのSEO対策法(18)☆★

 みなさま、こんにちは! 司法書士・行政書士の森です。
今週も、どうかよろしくお願いいたします。

 さて、前回の続きです。前回は、自分のお店のサイトを「理容室・美容室の
検索サイト」に登録することで、そのサイトからのアクセスを確保すると同時
に、Yahoo!やGoogleでの検索結果の順位を上げることにより、そこからの来訪
者も増やす事が期待できるというお話をしました。

 このような「理容室・美容室の検索サイト」のうち、登録が原則として無料
のものを、いくつか紹介させていただきます。

○理美容業界の簡単検索エンジン「ヘアラボ」
 自店のサイトへのリンクはもちろん、お店の住所や電話番号、営業時間や
 定休日、写真、メニューなど、かなり詳細なデータを無料で登録できます。
 http://www.hairlabo.com/

○日本最大級のヘアサロン総合情報サービス
 自店のサイトへのリンク、お店の住所や電話番号、営業時間や定休日を無
 料で登録できます
 http://www.st-se.co.jp/salonweb/

○サロンネット −理美容情報サイト−
 京都の理容室が運営しているサイトです。業界情報、サロン経営、行政に
 ついての情報もあります。
 http://www.salon-net.org/

○e-hairsalons.com
 都道府県、最寄り駅、店名、住所のほか、サービス内容での検索も可能。
 また、携帯サイトにも対応しています。
 http://www.e-hairsalons.com/

○ヘアスタイリスト得々情報
 日本全国ヘアサロン検索サービスのほか、名前のとおり理美容関係の仕事
 に興味のある方は必見です。
 http://www.stylist.co.jp/

○髪ネット.com
 「髪」に関する事ならなんでも・・・の総合サイトです。
 全国のお店検索、髪に関する悩み相談などもあります。
 http://www.kaminet.com/

(次号に続く)

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★☆有限責任事業組合(LLP)とは? (1)☆★

 合同会社(LLC=Limited Liability Company)と似たような組織として
有限責任事業組合(LLP=Limited Liability Partnership)というものが
あります。LLPは法人格を持たない「組合」ですが、合同会社との共通点も
多いため、ここで少し説明させていただきます。

○有限責任事業組合(LLP)とは?

 2005年8月に施行された、「有限責任事業組合契約に関する法律」に基
づいて設立される組合組織です。共同で営利事業などを行うことを目的とし、
2人以上の組合員によって設立が可能です。

 合同会社と同じく、組合の構成員全員が、その出資した金額についてのみ責
任を負う「有限責任組合員」です。また、利益の分配割合などを契約で自由に
定めることが出来るという点も、合同会社と同様です。そのため「取締役会」
や「株主総会」ならぬ「組合総会」のようなものを設置する必要もなく、シン
プルな組織によるスピーディでローコストの運営が出来ます。また、設立手続
きも比較的簡単です。
 ただし、合同会社とは異なり、LLPには「法人格」はありません。

○有限責任事業組合(LLP)のメリット

 構成員全員が「有限責任」であること、および組合内部の運営が、契約で比
較的自由に定めることができること、損益の分配割合を、出資額とは無関係に
定めることができることは、合同会社と共通のメリットです。

 それでは、合同会社と比べて、LLPのメリットとは何でしょうか? それ
は、「構成員課税(パス・スルー課税)」が認められているということに尽き
ると思います。

 「構成員課税(パス・スルー課税)」とは、組合の事業によって獲得した利
益に対する課税が、その組合自体に対して行われるのではなく、出資者個人に
対して行われる課税方式のことです。一般に、「パス・スルー課税」には節税
の効果があると言われています。

 例えば、ある株式会社で1000万円の利益が出たとします。仮に税率が3
0%としますと、ここから300万円の税金がまず差し引かれて、残りは70
0万円となり、これが利益配当の原資となります。そして、株主Aさんがその
うちの10%を受け取るとするならば、Aさんの配当は70万円となります。
 しかし、Aさんはまるまる70万円の儲けとなるかというと、そういうわけ
ではなく、Aさんが受け取った配当金70万円には、Aさん個人に対する所得
税が課せられます。この税率が仮に10%としますと、結局Aさんが得られる
のは実質63万円となります。

 つまり、株式会社の場合には、まず会社の利益に対して税金が引かれ、残っ
た配当金を株主個人が受け取ったあとで、さらに個人に対する所得税として税
金が引かれるわけですね。これを「二重課税」といいます。

 一方、「構成員課税(パス・スルー課税)」が認められているLLPの場合
には、例えば1000万円の利益が出た場合でも、LLPの利益そのものには
課税されないため、税金はゼロです。そして、組合員のAさんがそのうちの1
0%を受け取るとするならば、Aさんの「配当」は100万円となります。
 この100万円には、Aさん個人に対する所得税が課せられますが、この税
率が仮に10%としますと、Aさんが得られるのは実質90万円となり、株式
会社と比べて27万円も多く得られることになります。

 以上の計算は、あくまでひとつの例です。実際には剰余金の分配規制や所得
税の累進課税などで、複雑な計算となってきますが、いずれにせよ「構成員課
税(パス・スルー課税)」の方が税法上有利であることは、ご理解いただける
と思います。

 さらに見逃せないのが、事業において損失が発生した場合の処理方法です。

 株式会社において損失が発生した場合、利益がないわけですから、税金はゼ
ロ(所得割)になります。しかし、その株式会社に出資している株主の所得税
には、特に影響はありません。

 これに対してLLPでは、事業によって生じた損失を、出資者の他の所得と
通算し、出資者個人の所得税を減らすことが出来るのです。したがって、例え
ばあるLLPが1000万円の赤字を出してしまったとしても、その組合員で
あるAさんの損失の負担割合がもし10%だとすれば、Aさんは確かに配当を
得ることは出来ませんが、Aさん個人の所得が他に500万円あるとするなら
ば、この500万円の「黒字」と100万円の「赤字」を相殺して、Aさんは
「所得400万円」として税金を申告することが出来るのですね。仮に税率が
10%とするならば、Aさんは50万円の所得税を支払うべきところ、40万
円で済むことになります。

 このように、LLPに認められている「構成員課税(パス・スルー課税)」
は、事業が黒字の場合でも赤字の場合でも、構成員の税金負担を軽くするとい
うメリットがあります。

 したがって、当初は研究開発費などで赤字になることが予想される事業やリ
スクの高い事業を、LLPを設立してそこで行わせることにより、たとえ赤字
になっても「有限責任」のため、本業への悪影響を最小限に食い止められるほ
か、「構成員課税(パス・スルー課税)」によって、本業の方の税金負担を軽
くすることが出来るわけです。

 こうした特長を活かして、有限責任事業組合(LLP)は、企業間のジョイ
ントベンチャーなどに利用されることが予想されています。
(次号に続く)

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<ご注意>
 当メルマガの記事は、法律の専門家では無い方を対象に、なるべく解り易く
読んで頂けることを基本コンセプトにしております。したがって、内容の厳密
さという点では、多少いたらない点もございます。
 実際にこの記事に書かれているようなトラブルを抱えている方につきまして
は、当事務所もしくは他の法律専門家の方に、個別に相談されることをお勧め
いたします。

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<編集後記>
 サッカーのワールドカップ、終わってしまいました。

 世界最高のプレーヤーと称されたあのジダン選手が、あのような形でピッチ
を去ってしまった事は、非常に残念ですが・・・

 確かに、あの行為は一発退場に値するものであり、それが誰であろうと、引
退試合であろうと、ジャッジは公正になされなければなりません。その意味で
は、審判の判断は正しかったといわざるを得ません。

 ただ、少し納得がいかないのは、「挑発的な発言」を行った選手に対する処
分ですよね。暴力行為は絶対にしてはならない行為であることはいうまでもあ
りませんが、世の中にはある意味「物理的な暴力」よりも相手にとって深刻な
ダメージを与える「言葉の暴力」というものが存在し、それが時には肉体的な
苦しみを上回る精神的なダメージを相手に与えることもあるのですから。

 一部の報道では、「相手に暴力行為を引き起こさせ、退場させるのも戦術の
うち」という趣旨のものもありましたが、これには全く賛同できません。なぜ
なら、スポーツは戦争ではないのですから・・・ただ、こういったダークな部
分も含めて、これらすべてがワールドカップの「歴史」になっていくのでしょ
うね。

 それでは、次号もよろしくお願いいたします。

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