メールマガジン 週刊「理容室・美容室の経営法務」 バックナンバー
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  週刊「理容室・美容室の経営法務」 第43号 2006年8月23日発行
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  <発行元:司法書士・行政書士 森法務事務所 毎週水曜日発行>
  URL:http://www.ribiyou6pou.com/ MAIL:magazine@ribiyou6pou.com
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★☆理美容室における個人情報の保護について(2)☆★

 みなさま、こんにちは! 司法書士・行政書士の森です。
今週も、どうかよろしくお願いいたします。

 さて、前回の続きです。今回は「個人情報保護法」での「個人情報」と「個
人データ」の違いについて説明していきます。

○「個人情報」とは?

 まず「個人情報」ですが、これは「生存する個人に関する情報であって、当
該情報に含まれる氏名・生年月日その他の記述等により特定の個人を識別する
ことが出来るもの」と定義されています。要するに「ある特定の人間(死んだ
人や法人は含まない)についての情報だと、判断できるようなもの」というこ
とです。
 したがって、氏名・生年月日・住所・電話番号はもちろんのこと、メールア
ドレスでも名前や所属団体が入っているようなものは含まれますし、顔写真や
防犯カメラに撮影された映像なども、『特定の個人が識別できる場合には』個
人情報となります。

 また、お客様に関するものはもちろん、従業員に関する氏名・住所等の情報
や、求人に応募してきただけで採用しなかった人の履歴書も対象となります。

 さらに、「他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人が
識別できるもの」も個人情報に含まれます。例えば顧客名簿をIDで管理して
いる場合、確かに一見するとID(アルファベットや番号など)だけでは個人
を特定することはできませんが、ID一覧表が別にあり、その一覧表と照らし
合わせれば『容易に』特定の個人が識別できるような場合には、個人情報に該
当します。

 一方、適用されるのは「個人情報」ですので、会社などの法人の所在地や財
務情報などは除かれます。もっとも、会社の役員個人の情報は「個人情報」に
あたります。

 また、外国人は含まれますが、死者に関する情報は除かれます。すでに死ん
でしまった人の名刺や年賀状、カルテなどは含まれないことになります。もっ
とも、死者の個人情報は、その遺族にとっての個人情報となる場合があるので
注意が必要です。

 なお、特定の個人を識別することができない統計情報は、個人情報には含ま
れません。

○「個人データ」とは?

 一方の「個人データとは」ですが、これは「個人情報データベース等を構成
する個人情報」のことをいいます。そして「個人情報データベース」とは「特
定の『個人情報』を電子計算機を用いて検索できるように体系的に構成したも
の」、「『個人情報』を一定の規則にしたがって整理することにより、特定の
個人情報を容易に検索できるように体系的に構成した情報の集合物であって、
目次、索引その他検索を容易にするためのものを有するものをいう。」とされ
ています。

 これでは、何を言っているのかわかりませんね。簡単にいいますと、「個人
データ」とは、「個人情報のうち、コンピュータに入力されたり、あいうえお
順などに体系的に整理されたもの」のことです。
 例えば、受け取った名刺は雑然と箱に放り込んであるような状態では「個人
情報」ではあっても「個人データ」とはなりませんが、地域別やあいうえお順
などに整理してファイルに保管していたり、スキャナーなどを用いてパソコン
に入力したりすれば「個人データ」となるということです。

 美容室のカルテの場合、パソコンで検索する電子データ化されたものはもち
ろんのこと、紙のカルテであっても通常はあいうえお順などに分類整理されて
いるのが通常でしょうから、「個人データ」に該当すると考えられます。

 さて、ここで前回書いた文章をもう一度掲載します。↓

 政令により「その事業の用に供する『個人データ』によって識別される特定
の個人の数の合計が過去6ヶ月以内のいずれの日においても5000を超えない者
」には、個人情報保護法の適用はないとされています。

 5000という数にカウントされるのは『個人データ』であって『個人情報』で
はありません。ですので、パソコン入力前の未整理の名刺や、お客様から回収
した未整理のアンケートはがき等は、数に含まれません。

 また、たとえ『個人データ』であっても、「事業の用に供しない」ものはカ
ウントされません。したがって、友人からの年賀状や同窓会名簿などは、事業
に使用しない限りカウントされません。
 しかし、「事業の用に供する」場合には、たとえ従業員個人が持っている個
人データでもカウントされますので、注意が必要です。例えば、営業マンが会
社とは別に独自の見込み顧客リストを持っていて、それを営業活動に利用して
いる場合には、その見込み顧客リストに含まれる個人データの数もカウントさ
れます。

 以上を踏まえた上で、自分の店が5000件以上の『個人データ』を保有するか
をチェックしてみてください。

 なお、個人情報保護法の適用をうける事業者を、「個人情報取扱事業者」と
いいます。法人・個人事業の別は問いません。
 「個人情報取扱事業者」には、国、地方公共団体等と、先ほど説明した「取
り扱う個人情報が少ない等の一定の者(5000件以下)」は除かれます。

 それでは、「個人情報取扱事業者」になる場合、個人情報の扱いに関して、
どのような法規制があるのでしょうか。(次号につづく)

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<ご注意>
 当メルマガの記事は、法律の専門家では無い方を対象に、なるべく解り易く
読んで頂けることを基本コンセプトにしております。したがって、内容の厳密
さという点では、多少いたらない点もございます。
 実際にこの記事に書かれているようなトラブルを抱えている方につきまして
は、当事務所もしくは他の法律専門家の方に、個別に相談されることをお勧め
いたします。

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<編集後記>
 お盆休みも終わりました。みなさまは、いかがお過ごしでしたか? 

 さて、私の方はといいますと、先週木曽の御嶽山に、先祖のお墓参りに行っ
てきました。ちなみに、金沢から御嶽山までのルートは、まず北陸自動車道で
富山へ行き、そこから国道41号線を南下して高山市に入り、さらに国道36
1号線をつたって行くというものです。距離的には片道220km位なのです
が、一般道や山道が多いため、片道で約5〜6時間(休憩時間込み)はかかり
ます。したがって、日帰りではしんどいため、1泊2日で行ってきました。

 宿泊先の温泉は、標高1000m以上の場所にあったため、かなり涼しく夜も快
適に眠れました。しかし、次の日金沢に帰ってきたら気温が37度近くまで上
がっており、そのギャップに苦しみました。

 北陸は雪国のイメージがあるせいか、夏も涼しいように思っている方も多い
と思います。確かに平均的には、東京や名古屋よりはすごし易いのですが、た
まにフェーン現象のせいで、猛暑となる日もあるのですね。
 まだまだ全国的に厳しい残暑が続いていますが、みなさまも夏バテなどには
お気をつけください。

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